Vol.16 2018年度派遣の留学生活報告(3回生・中村香穂さん) | BSA Business Studies Abroad 立命館大学経営学部 海外派遣・留学プログラム

ストラスブール大学フランス

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    経営学科 3回生

    中村 香穂さん

    2018年9月より、ストラスブール大学 EMストラスブールビジネススクールでのプログラムに参加

    到着しました

    2018.9.23 報告

    フランス流挨拶にも慣れてきました!

    Bonjour! 経営学部3回生の中村香穂です。現在、私はフランスとドイツの国境近くにあるストラスブールという街で生活をしています。もうそろそろ1ヶ月が経つということで、こちらの生活にも、こちらのフランス流挨拶(Bise:頬と頬をくっつける挨拶です。日本では考えられませんよね)にも段々慣れてきました。

    ストラスブールが素敵な街であることは渡航する前から聞いていましたが、実際来てみると想像以上に小さくて綺麗で安全な街でした。私は渡航する前に行われた寮の抽選に落ちてしまい、どうなることかと思っていたのですが、渡航1週間前に部屋が空いたという連絡が来て、無事大学の寮に入れることになりました。寮には様々な国から来た留学生が住んでおり、共有キッチンに行くと少し話しかけてくれたりします。今のところ自炊をしていないので、そろそろ自炊をして寮に仲の良い友達を作りたいと思います。

    肝心の授業ですが、明日から本格的に始まるため、それまでとてものんびりと過ごしていました。「ハウルの動く城」や「美女と野獣」の舞台となったアルザスの村であるコルマールへ行ったり、大学主催のパーティーに参加したり、友達の誕生日パーティーへ行ったりと、この大学は本当にイベントが多いです。毎週のように様々なイベントが行われるため、色々な国から来た色々な学部の留学生に出会うことができます。留学生たちの言語能力はとても高く、英語もギリギリでやってきた私はまだまだ苦戦していますが、わからないと素直に伝えると、簡単な単語に置き換えて、ゆっくり話してくれたりする優しい人達のおかげで楽しく会話ができています。

    フランス人は冷たいなどの噂を日本で聞いたことがありましたが、そんな噂はでっちあげだと、私が証明します。駅からの道がわからずに、困っていた時、困っていることはない?と尋ねて目的地までわざわざ送ってくれたお兄さん、駅で切符が通らなかったら自分の切符で通してくれたおじいちゃん。フランス人の方々は本当に優しいです。

    明日から授業が始まるので、気合いを入れ直して頑張りたいと思います。あと、チーズとハムとワインが美味しくて安いので、食べ過ぎないようにすることも目標です。Salut!!

    もう半ばです

    2019.2.10 報告

    半分を振り返って

    こんにちは。フランスに到着した時は8ヶ月なんてまだまだ先のように感じていましたが、気づけば半分を過ぎ、今は残りの留学生活で何ができるのかと焦る気持ちが大きくなってきました。

    この場を借りて、私の留学生活を少し振り返ってみたいと思います。8月末に出発した時、私は到着時間の都合上、フランクフルトのホテルに一人で1泊したのですが、チェックインの際に「Are you alone?」という質問さえ聞き取ることができず、何回も聞き返した結果怒鳴られるという経験をし、「英語を話す」という点においてかなり自信のない状態で留学をスタートしました。そんな状態だったので、授業が始まった後も、先生が何を言っているかわからない、グループワークの時間はまるで置物のように時間を過ごす、グループワークの課題レポートの私の部分をすべて書き直されるなどの体験をし、完全に打ちのめされてしまいました。

    さらに、私に追い打ちをかけたのが、「友達を作るのが難しい」ということです。留学に来る前は簡単に友達ができるものだと思っていました。これはEMストラスブール特有の事かもしれず、一般的かどうかはわかりませんが、ヨーロッパでは留学制度が整っているので多くの生徒は何度も留学を経験していたりします。同じ言語を話す人で固まる傾向も強いので、マイノリティな日本人である私には友達を作ることが難しく感じました。日本語は日本でしか通じませんが、スペイン語はスペインだけでなく南米の国でも通じますし、ドイツ語もスイスやオーストリアでも通じるためです。そんな状態だったので、自分の思い描いていた留学生活とは違い、1セメスターの留学を終えて「日本に帰りたくない」という友人に100%の同意をすることはできませんでした。

    しかし、その後、私が「友達を作る」という点で恵まれたことが3つあります。1つ目は、バディ制度を通じて出会ったフランス人の友人が非常に親切で良い子だったことです。その友人はご飯を食べに行ったり、ドライブに連れて行ってくれたりと私との時間を積極的に作ってくれました。ある日、「友達があまりできない」という相談をしてみると親身になって聞いてくれました。また、そのような自分の悩みを話すことでより仲良くなることができ、今では様々な話ができるようになりました。2つ目は、授業のグループワークやフィールドトリップを通して、仲の良い子が出来たことです。授業のグループワークでは、上にも述べた通り、レポートを書き直されるという最悪の経験もした一方、何度も何度も回数を重ねるうちに少しずつ貢献できるようになったと感じるようになりました。先生に突然、「あなたのグループから発表して」と言われたときも、自分の考えを調べたことに基づき発表できました。終わったあとに「あなたはよくやった」とグループの友達に言われたときのことは今でも忘れられません。3つ目は、毎週言語交換をする友達ができたことです。毎週曜日を決めて、日本語を学んでいる友達に日本語を教え、代わりにフランス語を習ったりしています。毎週会うことで仲良くなり、その子の住んでいる地域のクリスマスマーケットにも一緒に行き、家にも招いてくれました。家族の方々も大変優しく面白く、フランスの家族像というものを見ることができました。友達ができて会話が増えると、語学も少しずつ上達していったように思います。「Are you alone?」にすら答えることのできなかった私が電話でUver(タクシー会社)に文句を伝えられるようになったのは大きな成長だと思っています。まだまだ、言いたいことをすべて話せるわけではないですが、伝えたい意思と心があれば大体は通じるのだということにも気づきました。そして、フランスに住むようになってからフランス在住の外国人の方の情報を目にする機会が増えました。それによって海外在住の方や海外の方が日本のニュースに対してどのような反応をされているのかを見る機会が増え、些細な日本のニュースについても、自分の中で考える機会が増えたように思います。「日本の外から日本を見る」という留学中だからこそできる経験を通じ、新たなものの見方を身に付けて日本へ帰国したいと思っています。

    もうすぐ帰国

    2019.5.31 報告

    日本に帰国して

    全体を通して言えることは、留学生活は自分の思っていたほど簡単なものではなかったということです。
    行けば友達が何となくできる、行けば言葉が何となく話せる、行けば……という考えは甘いものであったと恥ずかしながら感じました。何よりも大切なことは、自分から積極的に行動することです。

    友達を作るために、たとえ日本人が一人であってもイベントに参加する、バディ制度に申し込む、言語交換のパートナーをみつけるなど、自分で最初の一歩を踏み出すことが大事です。また、知り合ったあとも、自分から遊びに誘ったり、チャットをしたりと、受け身の体制ではなく自ら動くことが本当に大事だと思います。そのような行動の結果、必ず日本で再会しようと約束している友達を実際に作ることができました。

    言語の学習も、初めの頃は、周りの皆よりも話せないという自覚があったのでオンライン英会話を毎朝行なってから学校に行き、必ず毎日どこかで英語を使うことを心掛けていました。今でもスラスラと話せるわけではないですが、突然のトラブルがあった際、自分の意見を主張できるまでになったのは成長した証だと思っています。

    また、世界中の様々な国からの留学生と出会うことで、刺激をもらうこともたくさんありました。世界は、自分が思っていた以上に広かったです。自分次第で自分が成長できる環境はどこにでもあります。その一方で、怠けることもいくらでもできるのだとも感じました。留学生活を有意義なものにできるかどうかは、自分次第で大きく変わってくると思います。たった8ヶ月間の限られた期間の中で、常に自分が何をしたいのかを考え、貪欲に自らチャレンジしていくことで、思いがけない出会いや考えにたどり着くことが出来たと思います。

    帰国しても、現状に満足せず、常に成長し続ける努力のできる人でありたいと思っています。