Vol.18 2018年度派遣の留学生活報告(3回生・前川千帆さん) | BSA Business Studies Abroad 立命館大学経営学部 海外派遣・留学プログラム

ストラスブール大学フランス

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    国際経営学科 3回生

    前川 千帆さん

    2018年9月より、ストラスブール大学 EMストラスブールビジネススクールでのプログラムに参加

    到着しました

    2018.9.23 報告

    初めてのヨーロッパ

    留学開始から約3週間が経過しました。初めてヨーロッパに訪れた私は、歴史的な建物に囲まれている街を歩くだけで感動し、見るもの触れるもの全てが新しく、充実した日々を過ごしています。やはり、フランス。英語が通じない場所が多く、初修外国語でフランス語を履修していなかった私には、言語の壁が立ちはだかっています。学校でフランス語の授業が取れるので少しずつフランス語も並行して勉強していこうと思います。ストラスブールには多くの学校があり、学生の街とも言われています。そのため、治安はとても良く、また、フランスの中でも比較的英語を使える人が多いように思います。

    寮の抽選に外れ、11月から入居可能な家だけしか見つけることができなかった私は、初めの1週間Airbnbという民泊サービスを利用して過ごし、その後は友達のシェアハウスにお邪魔して、4人で共同生活をしています。シェアハウスの利点として感じたことは、一緒に料理し食事したり、喋ったり、同じ空間で長時間、共に過ごすため、それぞれの性格を良く知ることができて仲が深まるというだけでなく、文化やマナー、そして価値観などの違いを感じることも多くあり、吸収できることがたくさんあるように思います。他人同士で共同生活するということは難しい面もありますが、シェアハウスしているフランス人はとても親切で(少々オタクな面も感じますが)、頼れる存在であり、毎日がとても楽しいです。ただ一つ問題なのは、フランス人の英語がとても聞き取りにくいということです。フランス語は英語の発音と大きく異なり、例えば「h」の発音をしないため「ハローウィン」は「アローウィン」のように聞こえます。毎日の会話で少しずつ慣れてきてはいますが、難しく聞き返すことが多々あります。しかし、互いに英語を母国語としないため、分からない単語があればその都度調べることができ、分からなければスルーするといったことが少ないため、一つ一つが学びに繋がっているように思います。

    いよいよ今週から授業が始まります。履修登録では、仮登録の結果が多く反映されたため、深く考えずに仮登録した私は少し苦戦しましたが、取りたい授業も無事登録することができました。不安と楽しみが混じり合う複雑な心境ですが、たくさん友達を作って、充実した留学生活にしていきたいと思っています。

    もう半ばです

    2019.2.1 報告

    毎日が楽しい!

    1セメスター目を終え、留学生活も半分を切りました。こちらの生活には慣れ、充実した毎日を過ごしています。

    ほとんどのクラスは交換留学生だけで構成されており、授業内容としてはグループワークが多く、1クラスにつき3.4時間の長時間なので初めは疲れ切っていましたが、徐々に慣れてしっかりと集中して授業を受けることができるようになりました。学校に食堂などはなく、授業が終わればみんなすぐに帰宅してしまい、学校での国際交流イベントなどもあまりなかったため、思うように友達ができず思い悩んだり、周りを見て比べ、焦ったりすることもありました。人には人の方法があって自分には自分の方法があるのだと思えるようになってから、その方法を考え探し見つけ出し、積極的に実践したことで交友関係の輪が広がり、一緒に勉強したり、またホームパーティや遊びに誘ってもらったりする機会が増えました。ホームパーティでは、色々な国の伝統的な料理が振舞われ、マナー、習慣なども学べ、日本にはないゲームなどで遊ぶことができ、新しい発見ばかりでとても刺激的でした。

    そんな楽しい日々が過ぎるのは早く、最初のセメスターで仲良くなった友達はほとんどそれぞれの国へ帰ってしまいました。勉強面でも、私生活の面でも、彼らにたくさん支えられ、その優しさのおかげで私は自信を持てるようになりました。とても寂しいですが、その経験があって留学生活をより楽しく充実させることができているので本当に感謝しています。

    2018年12月12日。私がこの日を忘れることはありません。その朝、家から徒歩20分ほどのストラスブール市街へパンを買いにぶらぶらと散歩していました。その夜、その市街地でテロが起こりました。家にいた私の携帯には、「今どこにいる?外にいる?」といった友達からの通知が鳴り響き、何が起こっているのかすぐには理解できませんでした。フランス人のルームメイトは友達との連絡がつかず、また被害者が出たことを耳にして少しパニック状態になり泣いていました。まさか、安全(他の地域に比べて比較的)だと思っていたストラスブールでこのような出来事が起こるとは思ってもみなかったし、衝撃で驚くとともにすごく動揺し恐怖でした。いつどこで何が起こるなんてわからないし、時間帯が違えば自分もそこにいたわけで、運とか偶然とかそういうもので生かされているのかもしれないなと感じました。今回の事件を通し、テロというものが何のために何を伝えたくて起こったのか、考えていく必要があるのではないかと思いました。思考や信仰などは100%理解することはできないし、それらから発生する問題をなくしていくことはとても難しいことですが、世界の1人の人間として他人事ではなく、向き合っていくべき問題なのではないかと思いました。

    もうすぐ帰国

    2019.4.26 報告

    留学生活を振り返って

    長かったような短かったような8ヶ月間の留学生活がもうすぐ終わろうとしています。振り返れば、辛いことも大変だったこともありましたが、それ以上に感動したことや嬉しい思い出がたくさんで、また多くの新しいことを吸収することができ、とても成長できた充実した日々でした。

    学習面においては、私が履修したクラスはほぼ全てグループワークでの取り組みがあり、違ったバックグラウンドを持つ生徒と意見交換する中で、各国の様々な文化がどのようにビジネス面で影響を及ぼすかを学ぶことができました。日本の大学とは違い、生徒と先生の距離が近く対等な関係のため、質問や意見が言いやすく、積極性を身に付けることができたと思います。

    生活面においては、シェアハウスでフランス人との共同生活から柔軟性、適応力を得ることができました。文化や習慣の違い、また性格の不一致でストレスを感じることもありました。しかし、「理解できない」で終わらすのではなく、理解するためにどうするか、理解してからどうするかを考えるようにしました。教え合い知ることで、差異が生じる原因にはそれぞれ理由があることを知りました。情報や知識を共有する中で、全ての文化に間違いや正解はなく、互いに意見を尊重し合い、異なった複数の文化が共存する時には、互いに形を変化させる必要があるのだと実感しました。このように異文化間での困難に直面したことから、柔軟に素早く適応する力と、物事を建設的に考えることが可能になりました。

    3回生からの留学は就職活動などに影響が及び、厳しい面もありますが、私は留学してよかったと心から思っています。もちろん、語学力や経営学の知識は日本でもつけることができます。しかし、留学は、そこでしか経験できないことや学べないことが沢山あります。困難や挫折を乗り越えようとする過程、それを乗り越えた結果、それは自分自身を大きく変えるものであり、これからの人生において大きく影響するものであると考えます。このように胸を張って断言できるのは、この8ヶ月間多くの人に出会い、支えられ、沢山のことを経験できたからであると思います。ここでの経験を将来に繋げていけるよう、これからも様々なことに挑戦し続けていきたいです。